2007.02.23

月刊少年ジャンプ休刊

こんな記事を見つけてビックリ。
月刊少年ジャンプ休刊…出版不況に勝てず

記事には情報源の名前が載っていないので、公式の発表ではないのだなと思っていたが、実は集英社の広報室も認めていた。どうやら、誌名を変えて新しい雑誌として生まれ変わるのであって、完全になくなってしまうというわけではないらしい。では、誌名変更か? それとも路線変更か?

そもそも、マンガ雑誌は本当に不況なの? 特に4コマ雑誌などは、似たような名前で雑誌が続々と出ているような気もする。ただ、対象読者層を絞り込む必要はあるのかも知れない。

2006.09.15

百合系のライトノベルが英訳出版される時代

友人のブログのコメントにも書いたのだが、日本のアニメが海外に広まるにつれて、アニメだけでは飽き足らずその原作になったマンガを読みたいという層に向けて英訳のマンガがさかんに出版されるようになったのが少し前のこと。そして最近では、マンガではなくライトノベル、挿し絵を重視した主として若い世代向けの小説も、海外で出版されるようになってきた。

少し古いところでは、『スレイヤーズ』の英語版が北米で出版されたと話題になったが、一昨日、『ストロベリーパニック』の小説の英語版が、Seven Seas Entertainment から出版されると聞いたときには、さすがにちょっと驚いた。これはまた、ピンポイント攻撃だこと。

9月13日の Seven Seas Entertainment のプレスリリース:
http://www.gomanga.com/news/press_026.php
(10月4日追記。書籍情報のページができていた。
http://www.gomanga.com/manga/strawberrypanic.php )

同社のプレスリリースによれば、2007年4月に出版する6冊のライトノベルのうちの一つが、『ストロベリーパニック』だという話である。値段は 7ドル95セント。アメリカでは書籍も他の商品と同じように売り手の判断で値引き販売できるので、実際にはもっと安くなるはずだ。なお、日本語の原書は662円である。値段が半端なのは、消費税が3%の時代のなごりだろうか?

ところで、「ライトノベル、light novel」というのは和製英語だ。もっとも、遠からず英語の辞書に載るかも知れない。ちなみに、英語版の Wikipedia には、light novel について、こういう説明があった。

A light novel (ライトノベル raito noberu, often abbreviated as ラノベ; ranobe) is a short novel with anime or manga style illustrations, primarily targeting teens and young adults. The term "light novel" is a wasei-eigo, or a Japanese term formed from words in the English language.

Unlike picture books for younger children, light novels contain more text like a novel. In recent years, light novel stories have been popular choices for adaptation into a manga or a TV anime series. Light novels are usually serialized in literary magazines like Gekkan Dragon Magazine and The Sneaker, Dengeki HP, or mediamix magazines like Comptiq and Dengeki G's Magazine. An example of the light novel would be the Slayers novels written by Hajime Kanzaka. Slayers was made into a manga series as well as a very popular anime of the same name, starring Megumi Hayashibara.

やっぱり『スレイヤーズ』ですか。ソノラマ文庫やコバルト文庫などに関する記述はなく、最近の出版潮流という扱いになっているのはちょっと残念。(日本語のWikipediaの記事のほうにはある。)

2004.10.25

ナルニアの最期

以前から発売されるたびに買い集めていた The Chronicles of Narnia (C. S. Lewis 著)のオーディオブックの最終話、The Last Battle が、今月発売だったのでアマゾンで買い求め、昨日から聞いていた(このオーディオブックは、CD4枚組み)。そして、つい先ほど聞き終わった。

この話は、今回初めて読んだ(聞いた)のだが、著者は書くのが嫌になって無理やり終わらせたのだろうか。まるで連載打ち切りをくらったマンガかアニメのような話の流れで、シリーズ最終話としては、あんまりという気がする。

ひょんなことから始まる邪悪な陰謀、そして、主人公たちが必死の活躍でその陰謀を暴いても、ひとたび離れてしまった人の心はもう戻ってこない・・・ という、ずっしり手ごたえのある出だしだったのに、いつの間にかそういう話は全部吹き飛んで、とにかくシリーズの最終回にするためのストーリー展開になだれ込んでしまっているのは、かなりもったいない。CDの朗読としては大いに満足しているのだが、ストーリーのほうは、ちょっと残念な作品だった。新シリーズの再開を望みたいところだが、著者は40年前にお亡くなりになっているので無理な話である。

それでもなお、The Chronicles of Narnia は素晴らしいファンタジーだと思うので、コレクションの一つとしてこの最終話も手元に置いておきたいとは思うのだが・・・ やっぱり、最初に発表された The Lion, the Witch and the Wardrobe が一番面白いと思う。

2004.07.16

どうしようもないことは、どうしようもない

図書館でトム・デマルコの『デッドライン』を借りて読んだ。ソフトウェア開発のプロジェクト管理にまつわるやっかいな問題を主人公がどのように解決するかを、物語形式にして紹介している本だ。アマゾンの書評欄にいろいろな読者の意見が載っている。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822280535/

この本のストーリーを通じて、著者は、プロジェクトが陥りがちな問題を予防したり解決したりするための基本的な手法をいくつか紹介しているのだが、しかし著者は、対処不可能でただ祈るしかない問題が存在することも明記している。

この本の中では、そういう絶望的な問題を無理やり解決するため、「スパイが、問題の原因となっている人物に病原菌を一服盛って、外国の病院に送り込んでしまう」という実にあっぱれな解決策を使っている。まあストーリーの進行上仕方あるまい。そうしなければ、この作品のラストは「愚かな政治家のせいで、プロジェクトは完全に破綻しみんな不幸になってしまった」という結末にしかなりえないのだから。

とはいうものの、現実の世界ではこういう手法は使えない。この点について、著者は、第21章のまとめにこんなことを書いている。

病んだ政治
●病んだ政治を下から解決することはできない。むだな努力で時間を浪費したり、自分の立場を危険にさらす必要はない。
●問題が自然に解決するか、行動するチャンスが来るのを待つしかない場合もある。
●奇跡が起こることもある(だが、あてにしてはいけない)。

著者はこの本の全編を通じて、そして他の著作(たとえば『ピープルウェア』)でも、「苦しくても問題は解決できる。前向きに、明るく仕事をしていこうよ」と読者に訴えかけている。しかし、世の中にはどうしようもないことが存在することも事実であり、どうしようもないことについてはエネルギーを使うなと戒めてもいるのだ。全くその通りだと思う。どうしようもないことは、どうしようもないのだから、そんなことに関わってはいけない。

ただ、ひとつだけ問題が残る。自分が直面している仕事上の課題が、解決不可能な『病んだ政治』に起因するものであるかどうか、どうやれば分かるのだろう? この本では、話の途中に突然登場するひとりの邪悪な政治家が事態を悪化させたので、主人公も読者も、これが毒でも盛らない限り解決不可能な『病んだ政治』の問題であることは即座に理解できる。

しかし、多くのプロジェクトの場合、病んだ政治のせいでそれが破綻したと分かるのは破綻後である。そもそも政治はひとりでやるものではなく、複数の人間の思惑と利害関係が絡むからこそ政治というものが登場するのだ。多数の関係者が自己欺瞞に陥っているとき、病んだ政治の問題は個人の欲望ではなくプロジェクト全体の技術や営業や経費の問題にすり替えられていて、参加している当事者たちには何が本当の問題なのか理解できない。また、理解することを望まない。そして、どうしようもないことに対する存在しない解決策を求めてデスマーチが続くことになる。

どうしようもない問題にエネルギーを浪費してしまうことになる。と、いうことさえもが、どうしようもないことなのかも知れない。

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