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2014.10.28

専門家は、専門用語に敏感に反応する

軽度ながらもうつ病を再発して、6月から通院中である。抗うつ剤を何ヶ月かは服用し続けることになるので、副作用による悪影響が生じていないかを確かめるための血液検査を、先日受けた。
私はこの病院では始めて受ける血液検査だったので、看護師は、血液検査をする理由などを丁寧に説明してくれた。そして、その中で、「まれにですが副作用でコレステロール値が変わったりすることがありますが、現在、それに関連するような治療を受けていますか?」と、聞かれたので、春に受けた定期健康診断でコレステロール値が高かったから、近所の内科でコレステロール合成阻害剤をしばらく処方してもらいつつ、体重を少し減らし、途中の検査でコレステロール値が下がって以降は通院をやめてしまったので、もしかしたら、下がってくれていた数値は逆戻りしているかも知れない。と、伝えた。
すると・・・ おや?

それまで、職業的に、「何もわからない患者に、やや作り笑顔を浮かべつつ優しく声をかけていた看護師」が、なぜか急に少し緊張した面持ちで姿勢を正して、「医療関係の業界の方ですか?」と、聞いてきた。こちらはわけがわからないまま、「いえ、ただの患者です」と答えるだけだ。どうも、普通の人なら「コレステロール値を下げる薬」とか「コレテロールに効く薬」というべき場面で、私が「コレステロール合成阻害剤」を言ったので、私のことを医療関係者か何かではないのとか敏感に反応したしたようだった。いや、でも、珍しい分野の医薬品ならともかくなぜに広く一般的に使われている薬についてのこの一言に過敏に反応したのやら、ちょっと不思議な感じがした。そもそもコレステロールは人間が生きていくうえで必要不可欠な化学物質で、あまりに必要性が高いので食べ物からの摂取ではなく、ヒトの肝臓は毎晩せっせとコレステロールを合成している。血中コレステロール値の半分は自家製なのだ。コレステロール値を下げる必要があるなら、肝臓でのコレステロールの合成にブレーキをかけるのがもっとも効果的であり、、コレステロール値が高いときに内科で処方されるもっとも一般的な薬がコレステロール合成阻害剤だというのは、いまどき当たり前のこと・・・ くらいは、中年以降、健康診断でコレステロール値が高いときに医師が丁寧に説明してくる。それに続けて、「薬で下げても、生活習慣を変えない限り服用をやめたら逆戻りですよ」と念を押される。誰でも知っていることのはず・・・ ではないの?

もしかしたら、彼女は精神科の看護師として、他の病気の患者に話しかけるときよりも特に意識して優しい態度を作っていたかもしれない。精神科に来る患者は精神的ストレスを受けていているのだから、そういう配慮は自然だしありがたいことだ。私は決して軽く見られたとは思わない。最初に書いたように「ただの患者」ですから。でも、この看護師は。目の前の相手が医療関係者だったら、優しすぎるのはかえって失礼なことになりうると、あわてたのかも知れない。

とくに、何か悪いことがあったわけでも、誰も怒ったり困ったりしたわけでもない、日常での些細な出来事であったが、「業界関係の方ですか?」という問いに対する、「ただの患者です」という返事、今になって思い出してみると、どこか少しこっけいな寸劇のような感じがしないでもない。でも、それ以外になんと答える?

2014.10.24

失敗が怖くて、身動きがとれなくなる。困るなぁ

私は、極度の怖がりなので仕事であれ趣味であれ、頭のなかで考えている間はいいのだが、いざ実行するという段階になったとき「失敗するくらいなら、はじめから手を出さないうほうが良い」と、考えて逃げてしまう。この傾向がいつ頃から始まったのかは覚えていないが、おそらく小学生の時からそうだったと思う。
しかし、6月にカウンセリングを受けた時に自分でも言ったのだが、私の場合、「今まで予想し続けていた起こりうる怖いことが実際に怒ったことは、99%ない。一方、怖くて手が動かないせいで、仕事が遅れたり失敗したりしたことなら、なんどもある」のだ。
先日心療内科で受けた性格検査と知能検査では、得意と不得意の領域の差が非常に大きく、不得意な分野でも人並みよりわずかに上という程度のレベルにあるが、得意分野は1000人にひとりくらいの高いレベルだという。どうやら、そのせいで、何かをやるときに、うまくいくか行かないかがわからないと、ものすごく不安になるのだろう。うまく出来るときには、非常に高い成果を出せるので、周りから期待される。しかし、うまくできない時は、人並みではあるものの期待からはほど遠いことしかできない。
心理療法士からは、「得意な分野と不得意な分野を自覚して、不得意な分野は他人に任せるようにしたほうがいいです。不得意な分野を克服して得意分野と同じレベルに持っていくのは、まず無理だし、それをしようとして今まで挫折してきたから、仕事が怖くて手が出せなくなるではありませんか?」と、いうアドバイスを受けた。
アドバイスを受けたその時は、肩の荷がおりた感じで気分が良くなったのだが・・・ いま、仕事で納期直前を迎えていて、例によって、「苦手な作業を怖がって、手が動かない」状態だ。困ったな、どうしたものだろうか。「できることをできる限りやるだけでしょ。後悔は納期の後でやってください。今の時点で後悔して仕事が止まっているというのは、誰も得ません。」そう、自分に言い聞かせてみる。理屈ではわかっているのだが、かなり難しいね。

2014.10.19

名古屋大学とノーベル賞

今回、名古屋大学の先生方は、純粋な科学ではなく工学的な応用研究の成果を認められノーベル賞を受賞した。京大なら、たぶん純粋科学や基礎研究で受賞するだろう。
率直な話、当たり前でしょ? と、思う。

高校生のころ、名古屋大学の数学の過去の試験問題を練習したときに、「ここって、すごいな」と思ったものだった。名古屋大学の数学の入試問題には、おまけとして数学公式集がついていたのだ。
通常、進学校の受験生は、何かを丸暗記する能力をもっとも要求される。よその大学の入試で言えば、試験問題の出題に公式集が付属してくるなんて、大学公認のカンニング以外のなにものでもない。
しかし、あの大学は、公式はそこらへんに転がっている一冊数千円の本に載っている当たり前のものなのだから、覚える必要などはない、そもそもみんなに使ってもらうために公式の本は出版されているのだから、使うべきときに使うべき本を見てちゃんと使いこなせればいい。という方針だったのである。そのかわり、公式や解法のテクニックの暗記では太刀打ちできない、数学的思考力が必要な問題が出題された。

旧帝大の過去問はかなりやったけれど、あんな入試は名古屋大だけだったと思う。「道具は使ってこそ意味がある」という、いかにも名古屋らしい堅実な姿勢。これなら、実学である工学で受賞したのは当たり前の流れだ。

大丈夫です平気です、むしろリラックスしているくらいです

私は首すじのコリや、それにともなって起こる頭痛に時々悩まされる。
そういう時は、両腕を机の上に起き、椅子に座ったままうつむいてじっとしている。
これは、私にとっては、体調はともかく精神的にはリラックスできている
状況であって特に苦しいというわけではなく、むしろうっかりすると寝入ってしまうくらいだ。
ところが、はためには、何かにひどく悩んで深く「うなだれている」ように見えるらしく、
結構心配されてしまう。
逆向きに、椅子の背もたれに体重をあづけ、天井を向いてぽかんとすると、
いかにもリラックスしているかのように見えるし、実際、その姿勢でも楽な状態には
なれるのだけれど、これは椅子の後ろにずれたり傾いたりするとひっくり返って
痛い目にあう可能性があるので、それよりは腕を机にのせうなだれているほうが
心身ともに安全である。
うつむいている状態だと、見えるのは机の上だけ。自分が他人からどのように
見えているのかは全く分からないので、自覚は全くないのだけれど、
そんなに意気消沈して苦しんでいるように見えるのだろうか・・・

周りの人を不安にさせるようなことをするべきではない、というのは、普通の人として
当たり前の配慮なので、最近は自宅外ではそういう姿勢は取らないようにして
いるけれど、家でぼんやりしているときには、しょっちゅう、パソコンのキーボードと
にらめっこでもしているかのような、うなだれた姿でリラックスしている。
これって、他人に見られたらまずいのかな・・・ などと思いつつ。

大丈夫ですよ。平気ですよ。ボケっとして気を抜いているだけです。苦悩でもなんでも
ありませんので、もし私がそういう格好をしているのを見かけても心配しないで
ください。

2014.10.14

予想外のことで高評価されてしまうと、ものすごく不安になる

私の部屋の散らかり具合を見たことのある人なら、私にとって物を片付けることが大の苦手であることは、即座にわかるはずだ。小学生の頃にはかなりきちんとしていたのだが、ある時期(たしか小学4年くらいのころ)に諦めてしまって以後、何十年もずっと情けない状況である。いまさらながら、何とか心理療法的に改善できないかと「ホールディングス」に関する認知行動療法の本を買って来たところだが、その本が今、この部屋のどこにあるかよく分からない・・・ ありがちなオチだね。
それはともかく、片付けることが苦手な私は、勤務先の机も散らかっているし、もっと悪いことに仕事のために大量に集めた技術資料を収めた本棚も、ただ紙の束をつっこんでいるだけという状況であることが多い。さすがに、上司や同僚の目もあるし、何より、資料探しの時間のほうが正味の仕事の作業時間よりも長くなってしまうので、自宅ほど酷くはないけれど。

さて、今から20年近く前のこと、私は当時の勤務先で、かなり難易度の高い研究開発の仕事をあてがわれ、非常にたくさんの資料を集めていた。職場の壁に作り付けれた広い広い資料棚が満杯になる。たいていは、最近使ったものが一番前に置かれるので、あまり使わないものは自然に奥の方に追いやられることになり、結果的に、資料探しに時間はさほどかからなかったので、2,3年間、そんな状態で何とかなっていた。しかし、技術資料は時間とともに陳腐化するので、古いものは捨てなければならない。持っておいても害はないけれど、うっかり古い資料を新しいものと取り違えて設計に使ったりすると困る。
そういうわけで、あるとき、3日ほど仕事を止めて本気で頑張って資料整理をした。技術分野と主要メーカーの組み合わせで棚をわけ、かなりうまく整理した(それが、私がまともに資料整理をした最後の経験である)。
すると、全くの偶然だが、その翌日に他部署の同僚が、「これこれに関する情報を探しているんだけど、何か参考になるものはないかな?」と、聞きに来た。
正直、ちらりと見るのさえ嫌になるくらい資料の山と取っ組み合いをしたあとだったので、私は机から顔もろくに挙げずに、「ああ、それなら、あの壁にある4つの書類だなの一番左、上から三段目、左から50センチくらいのところに、○○社の去年のカタログがあるよ。あと、こっちの棚のあそこには・・・」と、昨日までやってきた整理結果を伝えた。

えらいことになりましたよ。
同僚は驚嘆して、「あの資料の山の中身を、全部把握しているんだ!?」
その時以来、私は「自社どころか他社製品についてまでも精通している、職場の生き字引」扱いである。めんどくさいことおびただしいが、期待してくれるからにはそれに応えないわけにもいかない。「オレは、自動要約機能付きの検索エンジンじゃないぞ」と何度ぼやいたことか。今にして思えば、「わかりません、知りません」と言えばよかったのに、いちいち調査して報告し、しかも調査の脇道にそれて見つけてしまった聞かれてもいない関連情報までオマケにつけていたので、もう評価はくつがえりようがない。この不当な高評価は、他部署に転勤になったあとでもついてまわった。いや、私自身が重荷に思っているだけで、評価そのものは正当だったのかもしれないが。
いずれにせよ、自分が得意としていないこと、それどころかむしろ苦手なことについて、他人から予想外に高く評価されてしまうというのは大変に不安なものだ。しかも、最初に書いたように私は資料整理が下手なので、結局、入手した資料の概略を暗記してしている。私にとっては、きちんと整理整頓して、あるべきものを在るべき場所にいつも保管するという状態を維持することの絶望的な困難さに比べれば、入手した資料にいったん目を通して概要を覚えてしまうほうがまだマシである。書類は知らないうちにどこか知らないところに行ってしまうが、頭のなかに入っているものについては、忘れることはあっても、「読んだ覚えはあるけど、どの会社のどの製品のことか忘れた」という程度の記憶なら残る。資料に目を通した覚えがあるという確信はあるので、「たぶんあのへんにあるよ。社名は忘れたけどたぶんA社かB社の○○系の製品だった」と雑な返事をすると、それだけでも感心された。役立たずと呼ばれるよりは、役に立つとほめられるほうがいいとはいうものの、いつでも回答できるというわけでもなく、答えられない時の居心地の悪さと言ったら・・・ 一番衝撃的だったのは、「○さんでも分からない話なら、この件は調査しても無駄ですね」と言われたときだ。一般的には、ほめ言葉と受け止めていいのかもしれないが、当時の私は「オマエが知らないから、この仕事を棚上げにするよ」と言われたような気がして、非常につらかった。
以後20年、情報や資料の整理は、今でも一番苦手な仕事だ。整理するのが極端に下手くそだから、しかたなく暗記しているだけなので、なるべく黙っていようとしているのだが、たまにバレる。

2014.10.05

副作用も効能になる

今年の4月頃、うつが再発し6月下旬あたりが一番つらかったがメンタルクリニックで適切な治療と指導を受けていること、そして何よりも、今の職場での温かい配慮のおかげで、何とか良い方向に向かっている。

前回発症した時にはまだ国内で承認されていなかったレクサプロが、私の場合にはよく効いている。ただ副作用として昼間でも猛烈に眠いことがある。飲みはじめの時は、朝の通勤途上に居眠り運転をしそうになって「これは何とかしないと、絶対に大事故を起こす」と思い、服用するのは寝る前ではなく、夕方仕事が終わって帰宅した直後にし、睡眠時間も以前より1時間以上長めにとっている。その副産物として、朝、起きる時刻も早くなった。就寝時間が2時間早くなり起床時間が1時間早くなったというところだ。
おかげで、長年のサラリーマン生活でどうにも克服できていなかった遅刻癖が、解消してくれた。もしかしたら、この抗鬱剤服用の最大の効能かもしれない。
つまり、「遅刻に効くクスリは、目を覚ます薬ではなく、早く就寝しないと大事故にあう、もう夜更かしは不可能だと思い切るくらい眠気の強いクスリであった・・・」と、いうこと。なんとなく面白いね。
眠気を報告した時、主治医は、レクサプロでそんなに眠気があるとは思えないけれど半分に減らそうか、と言ってくれたが、すでに今の処方を前提にした生活パターンができていて、その中で遅刻癖が克服できたというメリットもあるので、そのままでお願いしている。

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