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2005.03.23

アメリカの図書館に日本のマンガ

3月14日のアメリカのある新聞に、学校や公立図書館に、日本のマンガの英訳を置くことの是非を論じる記事が載っていた。
http://pressherald.mainetoday.com/news/state/050314comics.shtml

日本のマンガの英訳がここ2、3年くらいで大量にアメリカに出回り始め、最近では公立学校や図書館の書棚にも並びだしている事に関する記事だ。

必ずしも全面否定ではなく、「図書館に子供を呼び寄せる役に立つ」「活字の本への橋渡しになる」という図書館員や教師の意見、「ちゃんと内容を確認してから子供に読ませる」という親の意見も載っているし、記者自身のコメントは「時代は変わったね」という程度のもので、特に否定的な感じはしないが、「こんなものはゴミだ!」と強く否定している人の意見にかなりの紙面を割いている上、その指摘内容に的外れな部分があったせいもあり、アメリカ国内のマンガファンたちが大挙して押し寄せ反論を投書していた(新聞社のある地元の人の発言もあるし、記事の中で引き合いに出された学校の生徒も意見を寄せているが、あきらかによその州から来た人のほうが多い)。投書は記事の下のほうに載っていて、リンクをたどれば全部読むことができる。

確かに、税金で『らんま1/2』を買って小学校の図書室に置くとか、高校の図書室の『東京ミュウミュウ』というのは、さすがに違うような気もするなぁ・・・ ゴミだとは思わないけれど。

反論の大部分は、いずれも、「ダメなマンガもあれば有益なマンガもある。子供に与えるなら、まず内容をチェックしてからにするべきだ。本の裏表紙には、必ず何歳以上推奨という注意書きがあるのだからそれを確認すること。16+(16歳以上推奨)と明記されている本を中学校に置くほうが悪い。」という、ごく当たり前のものだった。もっとも、ファンたちの擁護論だから、必ずしも普通の大人たちの意見と一致しているとは思えない。発言者の層に明らかに偏りがある。170件以上の投書を全部読んでみたが、「日本のマンガはゴミだ!」と言っていたのはひとりだけ。それは、「80年代はよかった。今はパターン化してゴミばっかり・・・」という意味で、であった。ああ、マニアは熱い。

保守的な州の学校で働いている国語(英語)の先生の投書は、ちょっと興味深い。「全く文章を読もうとしない子供たちの教材に使ってみて明らかな効果を得ることができたが、親からの苦情のせいで断念せざるをえなかった。非キリスト教的なもの、すなわち魔法や仏教、呪術などの出てくるマンガは教室の本棚から撤去するように校長から命じられた。親たちは、子供の学力向上よりバカのままでいることを望んでいるようだ」と。馬鹿馬鹿しいような気もするが、その土地ごとの文化的背景を無視して、一刀両断に頑迷な連中だと決め付けるわけにもいかない。なかなか厄介な問題である。

マンガを図書館に置くべきかどうかについては、日本でも70年代に似たような議論があったような気がする。マンガを置いている図書館もあるが、どの図書館にでも普通にあるマンガというと、学研の学習まんが、『ひみつシリーズ』と『まんがサイエンス』くらいではないだろうか。まんがサイエンスは、過去に出版されたものを改訂した図書館版が2004年に出ている。今、市内の図書館のウェブサイトを調べてみたら、各巻が数冊ずつあり、しかも5冊に4冊は貸し出し中だった。『お金100のひみつ』は、12冊中10冊が貸し出し中。みんな勉強熱心でうれしい。

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