ノイズキャンセリング・ヘッドフォン
先週、ソニーのノイズキャンセリング・ヘッドフォン MDR-NC6 を買った。ヘッドフォンのスイッチを入れると、電車の騒音が抑制され快適である。
普通のヘッドフォンで電車通勤をしながらCDやテープを聴いていると、電車の騒音で音声が聞き取れないことがある。だが、騒音に負けない大音量にして聞くのは耳を悪くしそうだし、電車が止まって騒音が小さくなった時には音声のほうがうるさくてかなわい。そうかといって遮音効果の高い密閉式の大きなヘッドフォンは重くて暑苦しいし・・・ と、思って、オーディオに詳しい友人に相談してみたところ、週末の買い物に誘ってもらえた。
彼の知っていたオーディオ専門店で、実際にヘッドフォンの試聴することができ、確かに店外から聞こえていた道路の騒音を抑制する効果があったので、それを購入して使っている。このヘッドホンは両脇に小さなマイクロフォンが組み込んであり、そこで拾った周囲の騒音を逆信号にしてヘッドフォンのスピーカーに与えることによって、最終的に耳に届く音から周辺の雑音を打ち消すように工夫されている。
騒音が完全に打ち消されてなくなるわけではないが、それでも確かに電車の騒音は抑制されCDの音声が聞きやすくなった。CDを再生していない状態、つまりヘッドホンに音声が来ていない状態で、ヘッドホンのスイッチをオンオフしてみると、明らかに周辺の雑音の大きさが変わる。また、家で試してみると、パソコンの冷却ファンの音が明らかに小さくなる。
また、マイクを指で隠す(やっちゃいけません)と打ち消すべき雑音がマイクに入らなくなるので、雑音の抑制効果もなくなる。強い風が吹いているところで使うと、マイクに風が当たって発生する雑音(マイクに息を吹きかけたときに聞こえるような風の音)が聞こえるので、そういうときは逆効果だが、これは原理的に言ってしかたないと思う。
マイクで周辺の騒音を拾ってそれをスピーカーから差し引くという理屈は、アイデアとしては単純だが、実際に製品として安定に動作させるにはかなりのノウハウが必要だと思う。工場の騒音などから作業員を保護するための高価なものがあることは知っていたが、数千円で買える民生品として入手できるのはうれしい。
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