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2004.08.22

Manga(マンガ)

昨日書いたように TOEIC テストの成績が大きく落ちてしまったので、今日は、その問題集を買うつもりで紀伊国屋書店まで出かけた。アマゾンの通販で買ってもよかったのだが、ここ最近あまり外出していなかったので気晴らしも兼ねてのことだ。

さて、さすがは紀伊国屋。英語以外にも語学のテキストがたくさんあったし、もちろん英語については和書も洋書も本当にたくさん置いてある。問題集は適当に一冊選び、それから売り場をあちこち見ていると、日本のマンガの英訳を陳列している棚が目に入った。

手塚治虫のメトロポリスやロストワールドの英訳があるのは、不思議ではない。鉄腕アトムもあった。日本の有名なアニメを元にしたマンガの英訳があるのもわかる。もはや、現代日本文化として政府機関も価値を認めているたぐいのものだ。また、英語を勉強している日本人向けに日本語と英語の両方を載せているマンガもあった。これも、店頭にあって不思議はない。英語教材としてのマンガは、最近では小さな書店にさえ置いてある。

それとは別のものとして、日本で現在進行形で出版されているマンガを、アメリカでアメリカ人読者のために出版している、というのも結構あった。

印刷物としての品質はまちまちで、酷いものだと、解像度の低いイメージスキャナでスキャンした結果、スクリーントーンの部分がモアレだらけになっている。さらに、ふきだしの中の日本語のセリフを消し忘れたまま、上から英訳のセリフが貼ってあったり、逆に、日本語は消したものの英訳も貼り忘れて吹き出しが空白だったりするものもあるようだ(店頭に、これはそういう商品だ。という警告の掲示があった)。

そうかと思うと、「編集方針として、背景の絵と一体になった手書き文字の効果音には手を加えない」というような宣言をした上で、巻末におびただしい注がついているようなものもあった。注のほうに "Mew" と書いてあったので、マンガの元の表現ではどうなっていたのかと思ったら、ひらがなで「にょ」と書いてあった。なるほど。これは翻訳が難しい。『目からビーム』などは、その通りに訳せばいいのだが・・・ いや、beam には別の意味があるので、『目からビーム』を日本語から直訳すると駄洒落か何かだと誤解を受けるかも知れない。もっとも、本筋とは関係ないことだが。

少し前にニューズウイーク(日本版)で、「日本で出版されている『マンガの描き方』のマニュアル本が英訳されアメリカで出版されている」という記事を見た。そのとき、アマゾンで試しに "How to draw manga" というフレーズで検索してみたら、何十冊も見つかってしまい、すごい時代になったものだと思ったものである。この手のマニュアル本は、絵柄と傾向がかなり偏っているような気もするが、野暮は言うまい。「これとこれは必ず買うべきだ」と、推奨する本のリストを作っているアマゾンのユーザーもいた。

今日は、紀伊国屋でたまたま見つけたのも何かの縁だと思って、試しに一冊、NEGIMA という本を買ってみた。定価11ドル。紀伊国屋では1400円。本の表紙に "For mature audiences age 16+" というシールが貼ってあり、中学生お断りらしい。日本では、確か少年誌に掲載されていたと思う。

NEGIMA の初めのほうのページには、一般的な説明として、日本では人を呼ぶときにいろいろな敬称のつけると紹介があり、登場人物のせりふでも「・・・さん」は "-san" というように残してあった。また、裏表紙をめくると、大きな活字で "Stop! You're going the wrong way!" と、ページがアメリカの普通の本とは逆順になっていることを読者に知らせる表示がある。かつてマンガの英訳でやっていたような、横書きの読み順にするため絵を左右裏返しに印刷するというようなことは、今はやらないらしい。もはやそんなことをしなくても、読者はちゃんとついてくるというわけだろう。店にあった別の本には、「裏焼きにして作品を変えてしまうわけにはいかない。登場人物が着ているシャツに MAY という文字がプリントしてあったとしたら、裏焼きで YAM になってしまうじゃないか。」と、宣言を載せた上で、「こういう順序で読む」と説明しているものもあった。

それにしても、NEGIMA については、アマゾンの書評欄で読者同士がケンカしているように見えるのだが、いいのだろうか? また、短く否定的なコメントをしている人(コメントの内容:「必然性なく女の子が肌をさらしている」は、確かにそうかも知れない)が、「これ、日本では約4ドル(390円)だぞ」と日本円の価格を書いていたりする点が、興味深い。

さて、NEGIMA は、ストーリーのある作品だから翻訳可能だとして、登場人物の雰囲気で読ませる4コママンガは翻訳可能なのだろうか? 紀伊国屋には、Azumanga Daioh があった。アマゾン・ドット・コムの書評を見ると、この本にも熱心なファンがアメリカにもいるらしい。なにしろ、「『ちんすこう』と『ウコン茶』がなぜギャグのネタになるのかという点について、翻訳上の説明がないのが惜しい。実は・・・」というコメントが、オレゴン州ポートランドの人からあったりするのだから。

ここ最近、日本では4コママンガ雑誌の創刊が相次いでいる。日本での流行が数年遅れでアメリカに届くのだとすると、いずれアメリカでも4コマ雑誌の翻訳ラッシュが起こるかも知れない。

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